Aono's Quill Pen

青野の鑑賞記録

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『民衆の敵』と『直虎』に関する二題 ~男女バディ物とは、一貫性のある役柄

はじめに 今週最終回を迎えたフジ月9の『民衆の敵』、最終回には高橋一生さん演じる藤堂の登場シーンが数多くありました。中でも父親との対峙と佐藤との二度の対決は最大の見せ場と言ってよいでしょう。表情筋を最大限に使って繊細に感情表現する高橋一生さ…

ハリー王子によるオバマ元米大統領インタビュー、即問即答コーナー(抄訳)

12月18日にイギリス王室のハリー王子がオバマ元大統領にインタビューを行い、その模様が12月27日のBBCラジオで放送されたようです。政治家のSNS利用の是非などシリアスな内容も含まれていたようですが、中にはこんな軽めのコーナーもあったようです…

『おんな城主直虎』49話~「呼び出し」の終焉、虎と龍、脚本家インタビュー

今話では①家康の上洛、②直虎の画策、③光秀の動向、④信長の思惑という4つの筋が並行して語られました。中心となるのは①と②です。描写が極限まで省かれている③と④をめぐるミステリに翻弄される人々の行動が時にユーモアを交えて語られました。 そしてこの表の…

『おんな城主直虎』48話~日本のフィクサーになった女、『あさイチ』についても

相見~直虎と家康 前回、直虎は万千代と直之に「家康を使った戦のない世実現の方向性」を示しました。その時点で私は、「直虎が家康に直接説得をするような展開は非現実的なので、間接的にすることを選んだのだな」と思っていました。しかし今話ではなんと直…

『おんな城主直虎』47話~直虎、弔い合戦に向けての2つの「手」

ビジョン実現のための2つの「手」 46話で瀬名と信康を失った家康にとって、47話は「弔い合戦」の回となりました。この物語において家康と直虎は相似的な存在ですから、徳川の弔い合戦は直虎の弔い合戦に対置されます。46話で「万千代を使い、徳川が戦…